犬も人間と同じように認知症にかかることをご存じでしょうか。
飼い主さんと最後まで楽しく暮らすために今からできることがあります。
犬の認知症は予防が大切
犬の高齢化によって増えてきている病気の一つが認知症です。
徘徊行動や性格の変化、無駄吠えなどの行動異常がみられることが多く、攻撃性の増加や昼夜逆転などの症状が現れ、飼い主さんと楽しく暮らすことが難しくなります。
認知症を発症する前や、発症しても初期の段階でサプリメントを飲ませてあげることが大切です。
犬も認知症になるの?
はい。犬も認知症になります。
犬の認知症予防には飼い主さんの理解が大切なんです。
犬にサプリメントを飲ませることに疑問があるかもしれませんが、大切な愛犬と最後まで楽しく暮らす為にも、今から始めてあげましょう。
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犬の認知症には様々な症状があります。
- 単調な声で鳴く
- 夜泣きをする
- 昼夜逆転してしまう
- 狭いところに潜り込み出られなくなる
- 前にのみ、とぼとぼと歩く
- 右回りや左回りを繰り返す
- 直角のコーナーで方向転換ができない
- 名前を呼んでも無反応
- 食欲旺盛なのに痩せてくる
- トイレの失敗が多くなる
通常、このような症状が時間をかけて1つ、2つとゆっくりと現れます。
どれくらいの犬が発症しているのか?
研究によると、認知機能障害の兆候は・・・
- 12歳で発生率が増加
- 12歳から14歳で15%
- 14歳から16歳で30%
- 16歳以上で60%
年齢とともに認知機能障害のリスクが高くなります。
原因は?
犬の高齢化によって増えてきている病気の一つですが、神経細胞に「アミロイドβ」と呼ばれるタンパクが蓄積していることが知られています。
これは人のアルツハイマー病の原因のひとつと同じで、犬の認知症も人のアルツハイマー病と似た病気と推測されています。
飼い主さんの認識が大切
認知機能のいくつかは年齢とともに低下していきますが、このような認知機能障害は正常ではありません。
「歳のせいだよね」と軽く考えないでください。
症状はゆっくりと現れることが多いようです。
飼い主さんが以前との違いに気を付け、「犬の認知症」を理解することが大切です。
チェックリスト
認知機能をチェックする評価基準(DISHAA)をご紹介します。
愛犬の認知機能についてチェックしてみて下さい。
「DISHAA」は、認知機能が低下した時に出やすい6つの病状の評価ツールです。
- 見当識障害
- 社会的交流
- 睡眠/覚醒サイクル
- 粗相、学習と記憶力
- 活動性
- 不安
このチェックでは、8歳以降に現れてきた徴候について選んでください。
【点数の付け方】
0:無し
1:まれにある
2:ときどきある
3:1日1回、あるいは常にある
合計点で評価します。
(1)見当識障害 | スコア |
・隙間に挟まる、物をよけることができない、ドアのちょうばん側を通ろうとする | |
・壁、床、空中などの何もないところをぼんやり見つめる | |
・馴染みのある人や動物を認識できない | |
・家の中や庭で迷子になる | |
・視覚刺激(光景)や聴覚刺激(音)に対する反応が鈍い | |
(2)社会的交流 | |
・以前よりも来訪者や家族、他の動物に対して、イライラしたり怖がったり攻撃するようになった | |
・近づかれたり、挨拶したり、可愛がられたり、撫でられることに対する興味が減った | |
(3)睡眠/覚醒サイクル | |
・夜間に、ウロウロと歩く(常同歩行)/落ち着かない/あまり眠らない/目を覚ましている | |
・夜間に鳴いたり吠えたりする | |
(4)粗相、学習と記憶力 | |
・新しいことを覚えにくい、あるいは既に習得しているコマンドや名前、作業への反応が鈍い | |
・家の中のトイレ以外の場所に排尿や排便をする、あるいは外出したいという意思表示が減った | |
・犬の気を引くことが難しくなった、注意散漫である、集中力が減った | |
(5)活動性 | |
・探索をしたり、おもちゃや家族、そのほかの動物と遊ぶ頻度が減った | |
・無目的な歩行(常同歩行)や徘徊などの活動が増えた | |
・旋回運動、咀嚼、舐め、ぼんやりと宙を見るといった反復行動を示す | |
(6)不安 | |
・飼い主から離れた際の不安が増えた | |
・視覚刺激(光景)や聴覚刺激(音)に対して過敏になったり、怖がるようになった | |
・場所や環境(例:新たな環境、外出など)を怖がる事が増えた |
合計点数による評価基準
4~15 | 軽度CDS |
16~33 | 中等度CDS |
33以上 | 重度CDS |
予防と対策
犬の認知症に根本治療法はありませんが適切な対応で、ある程度進行を遅らせたり、症状を改善させることができます。
日常生活の中で出来ることがあるんです。
- 日光浴をさせる
- 昼寝をさせないようにする
- 積極的に運動をさせる
- 部屋の環境を整える
- 声かけをするように心がける
- サプリメントを活用する
- マッサージをする
- 腰の周辺を温める
まとめ
犬の認知症はゆっくりと進行していきます。
日常生活の中で、その進行を遅らせ改善させてあげることは、これからも愛犬との楽しい暮らしを続けていくためには、とても大切な事です。
年齢を重ねるごとに老化し、認知機能が低下する事はしかたがないことですが、少しでも長く楽しい老犬ライフを過ごさせてあげるためには今、何ができるのかを考えてあげる機会です。
愛犬の状態を受け入れ、向き合い、行動する事で、飼い主さんと愛犬がお互いに楽しい生活を少しでも長く続けていく事ができます。
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